わたしの万華鏡

~ 職員のエッセイ集 ~
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しらみって何?

カンファレンスより
ー 火曜日昼休み時間のカンファレンスで発表したものを掲載しました ー

①しらみはどんな生き物
  しらみ(虱)は、人間の頭髪や衣服に寄生し、血を吸って生きる寄生虫です。しらみに血を吸われると、蚊と同じように強いかゆみがあります。このかゆみは、しらみが吸血する際に注入する「唾液分泌物」と「アレルギー」によるものの二つの作用によって起こっていると考えられているようです。
  しらみの語源については、白虫からきているのが有力な説だそうです。古い呼び方は、「キササ」、その字体(虱)から半風子(はんぷうし)とも呼ばれていました。


②しらみの種類はどれくらいいるの?
  いまのところ約300種類知られ、まだたくさんの未知種があると信じられています。代表的なしらみは頭髪に寄生するアタマジラミ(頭虱)、陰毛部に寄生するケジラミ(毛虱)、肌着に潜んでいるコロモジラミ(衣虱)の3種類があります。大きさはアタマジラミだと2~3㎜くらいの薄茶色です。


アタマジラミ吸血前拡大      ケジラミ            コロモジラミ 
「代表的な3種類」
  

③しらみの幼虫
  しらみの卵は1週間から10日で孵化します。しらみは幼虫と成虫の形はほとんど変わらず、見分けがつきにくいです。また、しらみは幼虫でも成虫でも吸血します。卵からかえった時から血を吸い始めるのです。幼虫と成虫の違いは卵を産むか産まないかと言えます。


       シラミのたまご                アタマジラミ吸血時の状態 
 

 しらみの幼虫は約3週間で3回脱皮して成虫になります。卵から成虫になるまでの期間は約1ケ月です。成虫の寿命は約1~1.5カ月位と言われています。


④しらみの見分け方
 一番はしらみを目でみつけることなのですが、体が小さいため見つけるのが難しく特にアタマジラミやコロモジラミはすばやく動くので慣れていないと見失ってしまいます。また、人の体毛にはしばしば毛穴内壁の皮膚がはがれたものであるヘアキャスト(フケのこと)が付着していて、多くの医療関係者にとって昆虫の観察経験があまりないため、ヘアキャストとしらみの卵の区別は難しいようです。
 そこで「ニンヒドリン試薬」というものを使います。ニンヒドリン試薬はアミノ酸やペプチドと反応して紫色に発色し染め上げる薬です。これにしらみに感染していると思われる体毛に使い、しばらく放置した後に観察するとヘアキャストは濃く紫色になるのに対して、しらみの卵は色が付かずに白いまま残ります。この方法を使えば簡単に見つけることができます。


⑤しらみに感染したら?
 もししらみに感染してしまったら、しらみの成虫から卵にいたるまですべて駆除することが大切です。衣類で増えるコロモジラミについては衣服を熱湯消毒すると効果的です。アタマジラミやケジラミは、シャンプーなどの洗髪では完全には除くことができないので、「ピレスロイド」系の薬の入ったシャンプーを使って駆除します。しかし最近では薬に対して耐性を持ったしらみもいるため、目が細かくスクリュー状になった駆除用のくし(ニットフリーコーム)を用いるそうです。きちんとした対処をすれば10日くらいで駆除できてしまいます。


                   ==質疑応答==

Q:院内感染を防いで早期に手術できる状態に持ってゆくためにどうすればよいか?

A:「髪」「陰毛」部の場合
 体毛がなければ産卵や寄生ができないので、坊主またはスキンヘッドにしてしまいしらみの生育環境を絶つ。坊主にするのに抵抗があるのなら、スポーツ刈とかできるだけ短くカットする。これだけでもかなりの効果がある。しらみの生育環境が減りシャンプーも容易になる。当然短ければ短いほどよいが、感染予防の保安がおろそかにならない程度に患者の意思も尊重すること。

「衣類」に関しての場合
 対処例:しらみは熱にも弱く60度以上の熱に5分以上で晒すと死滅する特性を利用する。 (アイロンがけ、煮沸消毒等)


Q:たとえばアタマジラミの場合、陰毛や衣類にはいないと思ってよいか?

A:アタマジラミの感染経路は物を介して感染するケースと髪から髪へ直接感染のケースがある。

  ・主な物を介して感染する場合
   衣類、帽子、くし、タオル、ヘアブラシ、枕、シーツ、ベット等貸し借りすることによってうつ る可能性がある。

  ・髪から髪へ直接感染の場合
   例として髪が触れ合うほど混雑した電車やバスの中でうつることがある。とくに子供達は 髪が触れ合うほど体を寄せ合って遊ぶことが多いので、大人よ りも感染しやすい。

  このようにアタマジラミは本来寄生者から離れたくないため、感染経路が髪と髪が直接触れるか帽子やくし、衣類などの供用物がほとんどで、手で触ったくらいでは感染することはない。またノミのようにとび跳ねたり、ハエのように飛ぶこともない。


Q:スミスリンシャンプーで普通に洗髪すれば、しらみ個体および虫卵もおちるのか?

A:スミスリンはしらみの成虫と幼虫に対して殺虫効果があるが、虫卵には効果がないだけでなく、卵を髪の根元に非常に丈夫なセメント状の物質で接着させて産むのでスミスリンシャンプーで駆除することは不可能である。そこで「ニットフリーコーム」というしらみ卵駆除櫛を用いる。(スミスリンシャンプーに付いてくる)これは通常のくしに比べて歯と歯とのあいだが非常に細かくスクリュー状になているため卵はもちろんしらみ個体を効率よくからめ取ることができるのでこの方法が有効である。このほか内容が重複するが髪を短く切ることや坊主、スキンヘットにすることでしらみの生育環境を駆除することも効果的である。

 

2011年3月
(ヘルパー/KM)



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