っということで、「賄賂」という言葉を聞くだけでネガティブなイメージを持たれる方がほとんどだと思います。
もちろん私もです。
しかし、私は自身の道を切り開くために権力に屈し、不本意ながら泣く泣く賄賂を払ったことがあります。
そう、それは1999年10月30日。
場所はインドネシアのバリ島、デンパサール国際空港入国審査場。
私は1年間のオーストラリアでのワーキングホリデーを終え、日本に帰国する身でした。
しかし、飛行機でピュッと帰国するのも味気ないし、オーストラリアで汗水流して働いて貯めたお金も物価の安い国々を周るくらいは残ってました。
ワーキングホリデー(私の🍌バナナの収穫体験)
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こちらから ↑↑↑ご笑覧ください。
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そうだ!物価の安い東南アジア諸国を陸路で周って可能な限り日本に近付こう。よしっ!最終目的地は香港。
と決め、帰国間近にオーストラリアのブリスベンからインドネシアのバリ島経由シンガポール行きのフライトを片道分買いました。
せっかくバリ島に寄るのだからそこにも数日滞在することにしました。
しかし、チケットを買うときに不安もありました。
シンガポールに空路で入国する際は出国便のチケットも持っていないといけないという決まりがあったのです。
しかし、オーストラリア滞在中、仕事を求めて移動しながらその日暮らしをする生活スタイルでしたから、1円でも、いやいや、1セントでもお金を浮かしたいという思考が身についてました。
というわけで、往復航空券より若干安い片道航空券に拘ったのです。
そして、オーストラリア出国日。
ブリスベン国際空港、チェックインカウンターでの発券時。
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片道ですか?片道では発券できないんですが……
っと、いきなりトラブルの予感。
しかし、帰国に至るプランを事細かく説明し、渋々ながら納得していただき、渋々発券され、無事フライトに乗ることができました。
しかし、それで安心し、気が緩んだのでしょうか、機内では爆睡。
バリ島に着き、眠気眼をこすりながらゆっくりインドネシアの入国審査場に歩いて行くと、入国審査は長蛇の列。
列の順番争奪戦に見事にあぶれてしまったのです。
というわけで、私は列の最後尾。
なんとなく嫌な予感がしました。
長く待った後、いよいよ私の番。
入国審査場には係官と私以外居ません。
当時の私は自覚がなかったのですが、1年間のその日暮らし生活で貧乏性が身に付き、今思えば身なりはボロボロ。
いろんなことを疑われてもおかしくなかったのでしょう。
係官に全身を疑いの目で舐め回すように見られた後
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とりあえずチケット見せろ!
っと命令されました。
ここで躊躇したら余計に怪しまれますので作り笑顔を浮かべながら躊躇なくチケットを見せました。
そして、係官はチケットを凝視すると、若干ほほ笑んだように見えました。
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お前をインドネシアに入国させるわけにはいけない。
このチケットは無効だ!
っと、係官は勝ち誇ったように無常な言葉を私に投げかけます。
インドネシア入国に関してはシンガポール行きの便については関係ないはずなのに。
そして、帰る仕草をするのです。
しかし、その仕草が遅いこと遅いこと。
私からの何がしかの言葉を待っているのは見え見えです。
私もこのままでは入国できませんし何とかしなければいけません。
もはや選択肢はないのです。
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いくらですか?
っと私が言うが早いか満面の笑みで席に戻り
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お前を助けてやるんだからなぁ……50ドル、できればUSドルでな!
っと言ってきました。
ここからは値段交渉です。
USドルも持ってましたが、若干価値が落ちるオーストラリアドルで支払うことで同意。
値切り交渉の末、30オーストラリアドルで手打ちとなりました。
パスポートに勢いよく
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ポンッ!
っと入国スタンプを押す係官。
すごく笑顔でした。
しかし、考えてみれば原則買ってはいけないチケットを購入した私に落ち度はありました。
また、服装もボロボロで、貧乏臭い雰囲気も漂わせてました。
そんな格好と雰囲気で列の最後尾に並ぶ私は係官にとって鴨ネギ状態だったのでしょう。
落ち度だらけの鴨ネギ状態。
今後の旅に向けて勉強させていただきました。
これ以降、入国時はサンダルではなく最低でも靴を履くようになりました。
ちなみに、シンガポール入国時はチケットを見られることもなく、問題なく入国できました。
仮に片道チケットでの入国と言っても日本人ならほとんどの場合は大丈夫という情報もあります(※もちろんそうでない場合もあります。片道で行かれる方、自己責任でどうぞ)。
これ以降、インドネシアには3回行ってますが、賄賂をむしり取ろうとする雰囲気は感じませんでした。
入国審査時に係わらず、インドネシアでは賄賂がいたるところに蔓延っているということを聞いたことがありますが、近年はだいぶマシになっているらしく、経済発展に伴い、モラルも先進国に近付いてきているということです。
今回はインドネシアでの体験を綴らせていただきましたが、開発途上国ではいたるところに賄賂が蔓延っています。
それがないと物事が進まない現実もあるようです。
もちろん先進国と言われている国々でも公にはなかなかなりませんが、賄賂に近いものはあるでしょう。
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心付け
なんて言葉もありますしね。
賄賂のない世の中。
実現するのでしょうか?
(40代 ST)
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そうだ!物価の安い東南アジア諸国を陸路で周って可能な限り日本に近付こう。よしっ!最終目的地は香港。