2017年5月17日朝7時過ぎ。松前病院慰安旅行第二班は松山空港に集合した。
8時発の大阪伊丹行きの便はほぼ満席。込み合う保安検査場に少し焦りながらも全員無事通過。
幹事のs浦先生のバックの中身の半分以上を占めるアルコール類も何のお咎めもなく通過。
そして飛行機は9時前に無事伊丹空港に到着した。
到着ロビーには色っぽい艶のあるバスガイドの神田さんと人の良さそうなバス運転手の大山さんが出迎えてくださっていた。
早速バスに乗り込む。
最初の目的地は伊勢にある二見浦。
バスに乗り早速S浦先生が始動開始。
バックにあるビール缶を「プシュッ!」そして「グビッ!」。
このS浦先生、酒に関する武勇伝は数知れず。
我々参加者は彼がアルコールに口をつけた瞬間から戦々恐々となる。
今までは………..
しかし、今回は我々には強い味方がいたのだ。
そう、そのお方とはS浦先生の奥様。
昨年より松前病院で看護師として勤務をされているこの奥様。
今回はご夫婦揃ってのご参加。
さて、S浦先生は2本目のビールを平らげ、焼酎の水割りに移った。
バスに乗ってまだ30分も経っていない。
その後もS浦先生は順調にピッチを飛ばす。
そして10時半頃にトイレ休憩で到着した土山サービスエリアに着いた。
奥様はとりあえず静観のご様子。
サービスエリアを出て伊勢インターチェンジに差し掛かる。
衰えを知らないS浦先生のピッチ。しかし、この頃から奥様の顔色を伺うようになる。
そして、奥様の顔を見て「鬼がおる」と言い、ガッツポーズ!爆弾投下。
奥様は「捨てるよ!」と言い反撃。しかし、堂々とされている。いつものことなのだろう。
そうこうしていると最初の目的地の二見浦に到着。
いつもならフラフラ千鳥足のS浦先生を男連中が介抱しながら観光するのだが、今回は奥様が手綱を握る。
名物の夫婦岩をバックに全体写真。この時S浦先生は大きな体をコミカルに動かしながらひょうきんポーズを取る。良い感じの酔っ払いオヤジとなっている。
しかし、そこに危険は感じない。良い酔い方をしてる様子。
二見浦での昼食で名物の伊勢うどんが出た。著者の私を含め、初めて堪能する人がほとんど。味の感想は……….う~ん。
讃岐のコシに慣れている我々にははんぺんのような食感のうどんはあまり馴染めないようだ。
そして、昼食後はいよいよメインの伊勢神宮へ。
車中、S浦先生に異変が………
うたた寝をしているではないか。
酒に関する武勇伝といっても先生も寄る年波には勝てないのか?そういや先生も気付けば50過ぎ。それとも奥様の静かな睨みが効いたか。
14時過ぎ、伊勢神宮の外宮に到着。
厳かな境内を各々気の向くまま歩き、参拝を済ます。
S浦夫婦も仲良く………ではなく、それぞれ各々参拝されておりました。
そして15時過ぎ、予定通り伊勢神宮の内宮に到着。
外宮に比べて大きな境内。そして砂利道。脚力が要求される。
しずしずと参拝、御神木からパワーもらったりと各々過ごす。
そして門前通りのおはらい町通りとおかげ横丁を満喫。
この門前通り、さすが日本を代表するだけあって雰囲気がよろしい。
赤福本店あり、地ビール屋あり、松阪牛、伊勢うどん、等々、伊勢を代表する物が凝縮された通りであり、何しろ活気があった。
それらを堪能した後、宿に到着。宿は
「いにしえの宿 伊九」
庶民の著者には分からないのだが、何せ老舗で由緒ある宿で、個人で宿泊するにはハードルが高いということ。
確かに格式高そうな館内の作り、しゃしゃり出ず、かつ、心地よいサービスを提供する従業員の方々、(そこそこ)美味しい料理、最高の温泉、と各々館内のサービスを満喫した様子。
さて、日付変わって28日。
内宮の早朝参拝を行ったのは著者の私を含めて13人中7名。全員ではなかった。
やはり前日の疲れが残っていた様子。
しかし、皆、朝風呂とおいしい朝食は堪能した様子。
エネルギー満タンで2日目の観光開始。
最初の目的地は賢島。そしてエスパーニャクルーズ号に乗っての英虞湾クルーズ。
道中のバスの中、S浦先生は当然アルコール注入。
奥様はとりあえずご静観のご様子。
このクルーズ、英虞湾を巡るわけであるが、景色と雰囲気は素晴らしい。確かに素晴らしい。しかし、愛媛県人である我々は島が見える瀬戸内海をいつも見ているため、すっごーい!っていう程の感動はなかった。
しかし、ゆったりしたクルーズは癒された。
もちろんクルーズ中のS浦先生の右手にはしっかり缶ビールが握られていた。
続いては昼食のために伊勢自動車道最大規模のドライブインである関ドライブインへ。
もちろん道中のS浦先生はアルコールチャージ。
奥様ぼちぼち制裁を加える時が……………..
と、ここでS浦先生のアルコールチャージのペースが落ちる。
いったい何が起こったのか?
そんな心配をよそに関ドライブインに到着。
松阪牛の入った昼食を堪能し、最大のお土産購入タイム。
各々家族、恋人、友人、己のため、それぞれ思いを馳せながらの土産購入であった。
そして最後は伊賀上野忍者博物館へ。
実はこの博物館に行くかどうか迷っていた。
ここを省くことにより、お土産購入時間がゆっくり確保でき、空港にも余裕を持って行けるということであった。しかし、松前病院の「くの一」方からの要望により予定通り行くことにした。
忍者博物館は主に子ども向けの施設と思っていたが、大人も楽しむことができた。
さらに、近くに伊賀上野城,だんじり博物館もあったりで予想以上に楽しい時間となった。
それにしてもS浦先生の様子がおかしい。
どうやら飲みすぎてお腹を壊したようである。
「自業自得よ!ざまーみろ!」
とは奥様の弁。奥様は戦わずして勝ったご様子。さすが!
そして我々は伊丹空港に到着。
しかし、ここでS浦先生が反撃に出る。チェックインを済ませた後、参加者のN矢君を連れて空港内のラーメン屋でラーメンを食べたのだ。奥様に内緒で!
なぜ内緒かというと、S浦先生はご立派な体格をされており、健康管理が必要とのこと。したがって、奥様が食事の管理をされているとのこと。
家に帰って晩御飯を食べるのにここで食べると怒られるということだそうで。
そして、ラーメンを5分以内で完食した後、保安検査場を通過し、出発ロビーにてみんなと合流。
そして、奥様一言
「晩御飯ないよ!ラーメン食べたの分かっとるんやけん」
メンバーの中に内通者がいた様子。
そして、S浦夫妻の攻防は奥様の圧勝に終わり、我々参加者も全員無事に楽しく旅行ができましたとさ。
さらに、我々にとっては職員間の親睦が深まった有意義な旅となりました。
最後に、このような機会を与えてくださいました院長先生に感謝申し上げます。
文責 言語聴覚士H