ゴロゴロ….
んっ?
ゴリョゴリョ…..
あれっ?
ズンズン!
うっ!
ズッキンズッキン!!
あがっ!!
ズドーンズグォーン!!!
はがぁあああああ><
時は2001年3月28日夜10時頃。
場所はネパールの首都カトマンズにあるとある安宿
そこに急激に襲ってきた腹痛にのた打ち回る日本人がいた。
そう、私である。
この時の私は1か月ほどの日程でタイ、ネパール、インドを旅していた。
旅も終盤に差し掛かっていたこの日の夕食は、この旅で大好物になった餃子に似た
「モモ」
と呼ばれるチベット料理。
チベットの難民が経営していると思われる繁盛している食堂で食べた。
モチモチした食感に噛んだ後に口の中に溢れ出す肉汁。
あぁ~!幸せ!!やっぱりモモは美味しいなぁ^^
翌日はタイのバンコクに飛ぶことになっていた。
ネパール最後の晩餐は実に満足したものだった。
だったのだが…..
ズンズンギリギリグワァングワンズッキンズッキン!!
強烈に急激に痛みを増すお腹。
トイレに駆け込み便器に跨った瞬間…..
シャー….(不適切表現のため省略)
以降、トイレとベッドを何十往復したことか。
まずい!明日はバンコクに行かなきゃいけないのに!
焦った私はたまらず宿のオーナーに状態を伝えた。
するとオーナーは
「まぁ、よくあることだよ。」
っと、言いながらスプライトと錠剤を渡した。
「とりあえずこの薬をスプライトで飲め!朝になって状態変わらなかったら医者を呼ぼう。」
っとのこと。
薬をスプライトで?
若干の疑問はあるが、言われるまま摂取。
すると….
ズンズンギリギリグワァングワンズッキンズッキン!!
何も変わらなかった……
翌朝、一睡も出来ぬまま痛みに耐え、トイレとベッドを往復してたら朝になった。
予定通り医者を呼んでもらい診察。
検便をしたり一通り診察を受けた後、こう言われた。
食中毒だね。「O-???」の菌に中ったようだ。処方する薬飲んで水分取って今日は絶食ね。
O-???
???の数字は忘れてしまったが、O-157と同類の「腸管出血性大腸菌感染症」であるとのこと。
さて、原因は何だろう?
やはり晩飯で食べたモモかな?
そう無理やり結論付け、医者の言われた通りに静養してたら昼過ぎには8割がた回復していた。
よかった!バンコク行きのフライトには乗れそうだ^^
こうして私は無事予定通りバンコクに向かった。
これは20年前の出来事。
私は食中毒に罹った当日、カトマンズのチベット食堂で食べたモモが原因で中ったと思っていた。
つい最近まで。
しかし、O-157を代表とする「腸管出血性大腸菌感染症」について調べたところ
3~5日の潜伏期間
出所によっては
2~9日の潜伏期間
とある。
なぬっ?潜伏期間!
それを考えると、当日食べたモモは原因ではない。
その潜伏期間にかかる時期、すなわち、食中毒の原因となるものを食べた時、私はどこにいたかというと、
インド
である。
インドの中でもインドらしさが集約されていると言われる
ヒンドゥー教の聖地バラナシ
市内を流れるガンジス川はヒンドゥー教信者が身を清めるために沐浴をする神々しい風景が見られると思いきや、その横では普通に洗濯していたり、排泄をしていたり、はたまた、川岸にある火葬場で焼かれた死体の灰がそのまま流されたり、火葬されない死体はそのまま流されたりと、とにかく混沌を通り越して滅茶苦茶なのである。
衛生観念が変わる場所である。
そんな衛生観念の方々が提供する食事は想像に難くないであろう。
少しでも長く旅を続けるならば安宿、安食堂を利用するのは必然。
また、そういった場所の方が
「現地の方々との交流が生まれたり、本当の現地の姿を知ることが出来る」
なんてかっこつけた旅行記のようなことを書きそうになったが、要するに金がないのです!!
元々そういった旅をしてきたこともあって、食べ物にハエがたかろうが、食器が汚れたままであろうが、味がちょっとおかしかろうが、少々の不衛生には寛容になっていた。
そして私は食中毒になったのです;;
これを読まれている皆様。
昨今のコロナパンデミックで我々は何を学んでいるのでしょうか?
不潔な環境は皆を不幸にします!
環境衛生には細心の注意を払い、健康的な生活を送りましょう。
この言葉をインドの方々にも送りたいと思います。
言語聴覚士 K.H.